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お墓の基礎工事の「見える化」で安心を ~数値で見せる品質管理~

お墓の基礎工事

皆さん、こんにちは。南印度洋行の中野です。

石材商社で営業をさせていただきながら、一級土木施工管理士の資格も持っています。

 

今日は石材店様から相談を受けた内容についてお話ししたいと思います。

それは「お客様に基礎工事の品質をどう伝えたら安心していただけるだろうか」というものでした。

目次

お墓の基礎って、見えないからこそ大切

お墓というと、地上に見える石材の部分に目が行きがちですよね。

でも実は、地中に埋まっている基礎の部分こそが、お墓の安全性を支える重要な要素なんです。

 

東日本大震災の時も、基礎がしっかりしていたお墓は被害が少なかったんです。

そこからも分かるように、この見えない部分の品質をお客様に理解していただき、安心していただくことが大切なんですね。

数値で示す、目に見える安心

「基礎は見えないから、お客様に分かっていただくのが難しい…」

そう感じる方も多いかもしれません。

でも、実は簡単な方法があるんです。それは、数値で見える化することです。

写真で見える数値

実は土木工事の現場では、全ての寸法を写真で記録に残すことが当たり前なんです。

スタッフ(測量用の標尺のようなもの)やピンポールを使って、実際の寸法が写真で分かるようにしています。

例えば:

  • 基礎の厚みが15cm
  • 鉄筋の間隔が20cm

これらの数値が写真で確認できると、お客様も「ちゃんとした基礎工事をしているんだ」と安心していただけます。

黒板と一緒に撮影しておくと、公共事業での土木工事のような本格的な品質管理をしていることが一目で分かります。

地盤の安心も数値で

地盤が心配、という声もよく聞きます。

そんな時は静的サウンディング試験(SSW)という方法があります。

 

この調査は3万円から3万5000円くらいでできるんです。

地盤の強さが数値で分かるので、「この場所は大丈夫」「ここは少し弱いので対策が必要」といったことを、具体的な数字でお客様に説明できます。

 

お墓の場所を5点ほど測れば、地盤の状態がよく分かります。

その結果を基に、本当に必要な対策を具体的に説明できるんです。

数値があれば、必要な対策が明確に

地盤調査をすることで、実は無駄な工事を防ぐこともできます。

例えば、杭を打たなくても、基礎を少し深くするだけで十分な場合もあります。

地盤の状態が数値で分かれば、「ここまでやれば大丈夫」という判断ができるんです。

 

逆に、本当に対策が必要な場所には、しっかりとした工事をする。

これも、数値があるからこそできる判断です。

地盤改良の方法も様々

地盤改良が必要な場合でも、様々な方法があります。

例えば福島の関根石材店さんは、トップベース工法という最高レベルの工事をされています。

東日本大震災でも被害がなかったという素晴らしい実績をお持ちです。

 

ただ、これは特殊な工法で、コストもかかります。

実は、昔ながらの割栗石を使う方法でも、似たような効果が期待できる場合があるんです。

 

縦長の形をした割栗石を地盤に差し込んでいくと、地震の揺れを逃がす効果があります。

これは伝統的な工法ですが、理にかなった方法なんです。

お客様の安心のために

特別なことは必要ありません。日々行っている基本的な作業を、数値と写真で見える形にする。

それだけで、お客様に大きな安心を提供できるんです。

例えば:

  • 基礎の厚みを測る写真
  • 鉄筋の配置を示す写真
  • 地盤調査の数値データ
  • コンクリート打設の記録

これらの記録は、やっていることは当たり前のことかもしれません。

でも、それを写真と数値で見える形にすることで、お客様は安心できるんです。

地盤のことなら専門家に

地盤のことで分からないことがあれば、地盤調査会社さんに相談してみてください。

石材店さんと継続的にお付き合いできることは、調査会社さんにとっても嬉しいことだと思います。

 

最初は難しく感じるかもしれません。でも、一度やってみれば、そんなに大変なことではありません。

むしろ、お客様からの信頼が深まることで、より良い仕事ができるようになると思います。

永続的な安心のために

お墓づくりは、何十年、何百年と続く大切なお仕事です。

その永続性を支える基礎だからこそ、しっかりと品質を見える化して、お客様に安心していただきたいですね。

 

基礎工事は目に見えない部分です。

だからこそ、数値という形で見える化することで、お客様に本当の安心を提供できるのだと思います。

 

写真を撮り、数値を記録し、それを分かりやすく説明する。

この当たり前のことを丁寧に行うことが、実は最も大切なことなのかもしれません。

それでは、また次回お会いしましょう!

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